ぶりだいこんブログ

推理小説とか乃木坂46の話をしています。

乃木坂46「若月佑美卒業セレモニー」ライブビューイング

 乃木坂46若月佑美卒業セレモニー、ライブビューイングですけど、観ました。さいっこ~~~によかった! 「卒業コンサート」でなく「セレモニー」ってなに? と思ってたけど、歌あり笑いあり涙ありの素晴らしいショーで、若月佑美さんの練れた人柄が存分に堪能できました。

 若月佑美さんは女性アイドルグループ乃木坂46の1期生。選抜回数20回、福神回数8回……と乃木坂46ファンでしか分からない指標で恐縮ですが、人気メンバーの一人です。二科展へのデザイン画の出展や、舞台、現在日本テレビ系で放映中の「今日から俺は!!」に出演するなど多彩な面をもっています。2018年10月に乃木坂46からの卒業を発表し、2018/12/4の「卒業セレモニー」を以って卒業しました。

 これまで卒業するメンバーで「卒業コンサート」はやっても「卒業セレモニー」というのは初めてだったので、いったいなにをやるんだろう、でも、仮にライブもあるのであれば、若月さんにちなんだ、

  • 告白の順番(女子校カルテット初のMV付き楽曲)
  • 失恋お掃除人(若様軍団)
  • 制服のマネキン(ボールを打った金属音)
  • ガールズルール(10秒で水着に着替えよう)
  • ダンケシェーン(やっぱ乃木坂だな!)

 は絶対にやってほしいし、

  • 狼に口笛を(アンダーフロント)
  • 音の出ないギター(MVで西野七瀬さんと共にフィーチャー)
  • 他の星から(あの手の振り)
  • 無口なライオン(MVで西野七瀬さんと共にフィーチャー)

 もよかったらやってほしいななどとぼんやり考えながらライブビューイングの会場へ向かった。

 映画館では開演前から会場(日本武道館)と中継がつながっており、影ナレは若様軍団の梅澤美波さん、阪口珠美さん、山下美月さん。定型文なんだろうけど、「以上のことが守れない場合はコンサートを一時中断することがあります」と言っていて、(やっぱコンサートなのね……)と心の中で思った。

 開演、「OVERTURE」が流れ(ライブなの? やっぱライブなの?)、

youtu.be

 おもむろに乃木坂46ではない男性ダンサーが踊り始める(これはいかに……)。困惑していると、若月さんがロボットダンスで登場。若月さん、別にやりたいわけでもないだろうのにファンサービスでロボットダンスをやるなんて、なんていい人……!
 ダンスパートからシームレスにライブが始まり、「狼に口笛を」、

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「音が出ないギター」

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 と期待通りの演目。

 MCパートでは、ソファを引っ張り出してきて、メンバーとくつろぎながらランキング形式で「清算すべき楽曲」を順に披露。
 ここでもファンが観たい若月さんの持ちネタ「れかつき」、

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「女子校カルテット」、

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「箸君」、

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「リチャード」をやり切り、また、自分がパフォーマンスをしたわけでもない「ボーダー」をリクエストするなどの2期生への気遣いも。

 ランキングを終えると、再びごりごりのライブパート。「会いたかったかもしれない」、

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「ガールズルール」、

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「ロマンティックいか焼き」、「帰り道は遠回りしたくなる」

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 など盛り上げ曲連発のパワープレイすらも、ファンへの「楽しんで帰ってほしい」という気遣いと思われる。

 メンバー一人一人に花を渡すパフォーマンスで泣かせつつ、

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 渡し終わったあと花束の入っていた紙袋の底に「最後の曲は」「ダンケシェーン」と書いてある演出も、若月さんらしいウィットで最高。

「卒業セレモニー」ということで、事前には、手紙読んだりしてあと1、2曲歌ったりして、トータル1時間くらいかな、などと予想していたけれど、結局、15曲披露、たっぷり2時間のライブ。テーマがはっきりくっくりしており、個人的には今年の乃木坂46のライブ相当イベントの中では一番楽しかったかも。

 強いていうと1個だけよくなかったところがあって、それは「ガールズルール」の「10秒で水着に着替えた」で若月さんを抜かなかったところですけれども、逆に言うとカメラリハも十分にできないくらい慌ただしい中でわざわざセレモニーやってくれたってことで、結局は感謝しかない。

 ちなみに、久保史緒里さん激押しの「ロマンスのスタート」1分28秒(正直、そこまで目を皿にしては観ていなかった。久保さん、すげー)。

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乃木坂46 『ロマンスのスタート』Short Ver. - YouTube

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 卒業イベントというアイドル最高の晴れ舞台で、メンバーを気遣い、ファンを楽しませることに徹した若月さん。こんな人柄なら乃木坂46という看板を下げてもどこでもやっていけるし、そういうところにちょっと涙してしまいました。

『ヘレディタリー/継承』(アリ・アスター/2018)

 祖母の死をきっかけに、一家が恐怖の底へと転落していくさまを描くホラー映画。
 監督は本作が長編デビューのアリ・アスター。出演はトニ・コレットガブリエル・バーン、アレックス・ウォルフ、ミリー・シャピロ。

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 ※ネタバレしてます。

 これといってなにか悪いことをしたわけでもないのに、主人公一家が次々といやーな目に遭っていくのが怖い。これ、一家がなにか禁忌を破ってしまったとかのために「こと」が始まったわけではないというのがポイントで、「リゾートバイト」とか「姦姦蛇螺」とかみたいに語り手が入るなと言われたところに無断で侵入したから災厄に見舞われるとかいうなら、怖いけれどまだ腑に落ちるわけですが、『ヘレディタリー』の一家はなにかをしたわけではないんですね。ただ単に祖母が亡くなっただけ。それをきっかけにして地獄に突き落とされるというのは本当に理不尽で、だからこそ怖い。
 起こることも、祖母の墓が掘り起こされるとか、娘が鳥の死骸をハサミで首チョンパするとか、お母さんが手仕事のミニチュアハウスで祖母が孫娘に授乳している場面を再現するとか、決定的ななにかではないんだけどなんとなく不穏な感じ、というのが絶妙。
 なにが原因か分からないけれど、どうもなにか「こと」(それもよくない系の)が進行しているようだ、という怖さは三津田信三の、「向こうから来る」(『どこの家にも怖いものはいる』所収)とかの風味もある。
 中盤に発生する娘の首チョンパ事件は、娘が鳥を首チョンパしたからなのかなんなのか因果がはっきりしないし、最初の犠牲者がホラーでは比較的安全とされる一家の末娘というのもショックだし、やっちまったあとの長男の現実逃避も妙に生々しくて嫌だし、最終的な見せ方である「路上に転がった娘の頭部に蟻が群がっている」というのも実に嫌らしい。
 終盤、祖母の遺品を調べると、生前の祖母が一家に対してなにかを仕組んでいたらしいことが分かり、これもぞっとする。それでもなお、なにかオカルティックなことが起こっているのか、それとも一家のお母さんが狂ってしまっているのか、はっきりさせないところもうまい。
 だからこそ、ラスト5分で欧米ホラーでよくあるところの悪魔の話に帰結させてしまったのは、ちょっと残念だ。祖母が悪魔を召喚するためにあれこれ仕掛けていたと明確にすると、これまでの出来事がある程度腑に落ちてしまうので、恐怖が薄れてしまう。ただ、これはもしかしたら、観客を少しは恐怖から解放させて劇場をあとにしてもらおうという監督の配慮なのかもしれない。
 いずれにせよ、全編これでもかという不穏な空気と、いやーな描写と、陰鬱な劇伴で、ぎんぎんに観客を追い込んでいくスタイルは見事。ポジティブな意味で「これ、早く終わんないかな……」という気持ちで鑑賞していました。

『ザンビ』(高山直也、児玉明子/2018)

 乃木坂46欅坂46けやき坂46の3つの女性アイドルグループから若手人気メンバーを抜擢した舞台。
「ザンビ」と呼ばれるアンデッドの感染拡大が広がる中、主人公たちが逃げ込んだ収容所で一人また一人とザンビに襲われたとしか思えない死者が発生し、収容所の人々は「ザンビが紛れ込んでいるのではないか」と疑心暗鬼に囚われる――
 出演は乃木坂46から与田祐希山下美月/久保史緒里&梅澤美波ダブルキャストに、共演として岡田あがさ、大胡愛恵、國森さくら、柿丸美智恵ら。脚本は映画『サイレン 〜FORBIDDEN SIREN〜』等の高山直也。演出は宝塚歌劇団演出出身の児玉明子。劇場はTOKYO DOME CITY HALL。2019年1月よりTVドラマ版も放映予定。

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舞台ザンビ公式ウェブサイトより

 ※ネタバレしています。

 自分は乃木坂46を応援しており、今回出演メンバーでは特に久保史緒里さんを応援しているので、久保さんが出演しているTEAM "BLUE"の公演を観に行った。TEAM "BLUE"は久保さん、梅澤さん、欅坂46菅井友香さん、守屋茜さん、けやき坂46の柿崎芽美さん、加藤史帆さんが出演している。
 始めによかったところから。
 久保さんの演技が優れているという感想をチラ見はしていたのだけど、確かに演技、歌唱共に十分の出来。もちろん、共演の方々は普通の上手でいらっしゃるので、出演陣の中で群を抜いて、というわけではないですが、逆に言うと、普通に上手です。特に、声を荒げないような、ぼそっとセリフを呟くあたりにうまさがありました。
 次にあまりよくなかったところを。
 メインストーリーは、「安全なはずの収容所でザンビの被害者が発生するのはなぜ?」というミステリ要素と、主人公二人――久保さん演じる鳴沢摩耶と梅澤さん演じる一ノ瀬杏奈の友情と疑念というドラマ要素にあるわけですが、冒頭の、命からがら収容所に逃げ込むとそこには鬼看守がいて、というくだりの意味ありげなんだけど恐ろしく記号的な意味ありげっぷりに、うーむ? と腕を組んでしまった。
 その後も、収容所の食料が足りなくていさかいになるくだりとか(これがまあ伏線になるわけですが……)、杏奈(梅澤さん)のお姉さんがザンビ化したのを摩耶(久保さん)が絶命させていたと判明するくだりとか、うーん、実に手垢がついているのです……
 ゾンビものって近年は大量に作られており、例えば、『REC/レック』のようなPOV形式、『WORLD WAR Z』のようなインタビュー形式、『アイアムアヒーロー』のような日常から非日常への転換のねちっこい描写、『がっこうぐらし!』のようなどんでん返し、『カメラを止めるな!』のような緻密な伏線と回収……などなどそれぞれに新規性があるわけですけれども。ゾンビ+ミステリ要素というと、これまた『屍人荘の殺人』という、これまた強大な先行者がいるわけで。
 あ、最初の被害者の遺体が吊るされた状態で「じゃーん!」って降ってくる場面は、ショッキングでよかったですね。そこは舞台ならではでよかったです。
 演者に責はなく、基本的には脚本がよくないのだとは思う。ただ、この舞台は「ザンビプロジェクト」と呼ばれるメディアミックスの一形態なので、もしかすると、脚本制作にあたってなにか決定的な制約があったのかもしれない(例えば、世界観的なネタをドラマ版へ譲らなければいけないとか)。あと、自分は乃木坂46ファンのため、舞台のトータル的な不満足を演者でなく脚本に寄せて解釈してしまっている可能性は否定しきれない。
 いずれにしても、どういった創作欲求があってこの『ザンビ』という舞台を企画したのか、観終わってもいまいちぴんと来なかった。秋元康さんが「『ウォーキング・デッド』とか流行ってるし、ゾンビ+アイドルとか面白そうだな」くらいのノリだったのかもしれない(言っても『ウォーキング・デッド』始まったの2010年だけど)。それならそれで『ゾンビランドサガ』くらい研ぎ澄ませてもよかったわけで。

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『帰り道は遠回りしたくなる』(乃木坂46)特典個人PVピックアップ

 乃木坂46の個人PVは、彼女たちがデビュー時から行っているシングルCDの特典映像の一つで、メンバー一人一人が外部の映像作家と組み、5分程度のショートフィルムを制作する、という企画である。
 2018/11/14に発売された22枚目シングル『帰り道は遠回りしたくなる』では、初回仕様限定版Type-A~Cに選抜メンバー21名の個人PVが収録されている。
 個人的にコメントしたくなる作品をいくつかピックアップした。Type-AからCまでCDジャケット裏の記載に従い順番に取り上げている。どれから観てよいのかという人がいらっしゃるかもしれないのでで、特におすすめのものは「オススメ!」と記載している。

ネタバレあります。

Type-A

生田絵梨花「モブキャラ 生田」(森翔太)

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 Youtubeのサムネイルだけで森翔太監督作品と分かってしまう(それは八木光太郎さんが出ているからでは?)。

森翔太
 乃木坂46の個人PVでは、13th「愛の二等辺三角形」斉藤優里)、14th「わたしは不幸を呼ぶ女」堀未央奈)、17th「教習所で見せられる保険加入のビデオ」松村沙友理)、「ホラー映画で一番最初に死ぬやつ」与田祐希)。

井上小百合「Weekend」(頃安祐良) オススメ!

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 頃安祐良さんといえば乃木坂46の個人PVをいくつも手掛け、どちらかといえば叙情的で映像による感情表現を重視するタイプの作家だと捉えていたので、予告を観た時は「え、頃安さん、随分路線変更したのね……」と思っていたけど、本編を観ると、頃安さんも演者の井上さんも自分を出さずストーリーのために奉仕しており、これは両者にとってもよい意味での新機軸!

頃安祐良
 乃木坂46の個人PVでは、9th「ともだちのともだち」井上小百合)、10th「卒業式のあとに、」若月佑美)、11th「愛の飛び蹴り」井上小百合斉藤優里)、12th「結婚式/ロマンス」深川麻衣若月佑美)、13th「誰がために」高山一実)、14th「20」伊藤万理華)、17th「個人PVについて私が知っている五、六の事柄」(久保史緒里)、20th「一カ月前、春のうた」吉田綾乃クリスティー)。

白石麻衣「マジっ子まいやん」(月田茂) オススメ!

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 女神・白石麻衣さんが可愛い格好をしているのがブルーレイ画質で観られる幸福。とぼけた演出にして可愛くなり過ぎないよう微調整するも、可愛さ全然抑えきれず。

月田茂
 乃木坂46のミュージックビデオでは山本篤彦、柴田麻以らと「無表情」
 個人PVでは、単独で13th「ミュージカル 齋藤飛鳥」齋藤飛鳥)。柴田麻以と14th「待ってるガール」西野七瀬)、17th「ホリースタダスト」堀未央奈)。山本篤彦、柴田麻以と9th「SHIRITORI」中元日芽香)、10th「からあげ姉妹I, II」生田絵梨花松村沙友理)、11st「からあげ姉妹III, IV」生田絵梨花松村沙友理)。

星野みなみ「みなみ 絵本をつくるの巻」(高崎絢斗&宇野まほみ)

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 ドラマ仕立てだけど素の感じもあり、ゆるい雰囲気が星野さんらしい。ちなみに、みなみちゃんの描いた絵本はどんでん返しもあり、本格ミステリです(そうか?)。

高崎絢斗&宇野まほみ
 乃木坂46の個人PVでは、17th「煩悩の数だけkissをする」川後陽菜)。

与田祐希「ピクニック」(鈴木郁実) オススメ!

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 動物着ぐるみの与田さん鬼可愛い。これは人気になるわけだと改めて得心。

Type-B

秋元真夏「タイムトラベラー」(山田篤宏)

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 出たがりの秋元さんが脇に回ることで、かえって魅力が引き立つ。抑制の効いた演出がよい。

山田篤宏
 乃木坂46のミュージックビデオでは「13日の金曜日」「君は僕と会わない方がよかったのかな」
 個人PVでは、1st「ホームドミノ」川後陽菜)、2nd「魔法を掛ける少女」川後陽菜)、3rd「台湾」川後陽菜)、4th「姿勢」永島聖羅)、「人見知り」西野七瀬)、7th「A Girls' Talk」斉藤優里)、9th「2人の麻衣×麻衣」深川麻衣)、「a trainee's fugue」(2期生研究生)12th「どちらかが"彼"を殺した」星野みなみ松村沙友理)、14th「彼女の思い出」若月佑美)、17th「山下美月の二重奏」山下美月)。

高山一実「必然な休戦」(島田欣征) オススメ!

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 おにい役のキャスティング(清水泰地さん)でほぼ勝利的なところもあるけれど、高山一実さんの持ち味も出ていて、微笑ましく観られる。島田欣征さんの作品は、17thの「憂えぬ蚤の市」も結構好きだった。

島田欣征
 乃木坂46の個人PVでは、14th「住みし都」和田まあや)、17th「憂えぬ蚤の市」寺田蘭世)。

若月佑美「Carmine」(maxilla)

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 予告編を観た時はまた歌ものかと思ったけれど、本編は、「CDTV」を模した歌番組、という枠構造になっているところが、捻りが効いている。

Type-C

桜井玲香「ブルー、レイ。」(伊藤衆人)

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 シングル特典映像のメディアがDVDからブルーレイに変わったメタネタと、桜井玲香さんを掛けていて、うまいなあと思ったら、伊藤衆人監督。「レイはともかく桜井とブルーは関係なくない?」と思っていたら最後に……というところも気が利いている。

伊藤衆人
 乃木坂46のミュージックビデオでは「白米様」「ブランコ」「意外BREAK」「ライブ神」「失恋お掃除人」「トキトキメキメキ」「空扉」
 個人PVでは、7th「研究生紹介」(2期生研究生)、10th「研究生×研究生」(2期生研究生)、10th「勇者ひなこのドラゴン修学旅行」北野日奈子)、11th「せかい の おわり は、」(2期生研究生)、13th「ガチャ子さん」松村沙友理)、14th「ガチャ子さん23」松村沙友理)、17th「駄菓子屋れんたん!」岩本蓮加)、20th「ヘルシーパラドックス」向井葉月)。

西野七瀬パワハラ部長 西野」(林希&賀内健太郎) オススメ!

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パワハラダメゼッタイ」でエクスキューズしてるけど、あのおとなしい西野さんの内に秘めた凶暴性が見たいという歪んた要求に見事に応えた作品です(ただし、本当にパワハラにトラウマがある人とかは観ない方がよいかも)。
 あと、共演の濱津隆之さんがほぼ『カメラを止めるな!』の監督役まんまのキャラクターで、困り顔が最高に似合うし、実に旬なキャスティング。不意打ちの「よろしくでーす」(by 西野七瀬)は思わず噴いてしまった。

林希&賀内健太郎
 乃木坂46の個人PVでは、17th「飛鳥マウス、街にあらわる」齋藤飛鳥)。

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まとめ

 まず、今回からシングル特典映像のメディアがDVDからブルーレイに変わったんですけれども、やっぱりブルーレイ画質よいですね。この画質で乃木坂ちゃんが観られるので、諸手を挙げて賛成です。
 また、今回は作品の平均レベルが高いなと思いました。映像作家たちがメンバーのキャラクターを把握した上で、もう一歩踏み込んだ演出をしているというか、逆に少しキャラクターから距離を置いた演出をしているというか。あとは、一時期、個人PVで歌ものが流行りまして、今回も歌ものは「マジっ子まいやん」、「ピクニック」、「タイムトラベラー」、梅澤美波「AMERICAN DIENER」(吉村一平 &山本篤彦)、「Carmine」、斉藤優里「白玉優里のこねラップ!」(吉川エリ)と複数あるんですが、どれもストレートな歌ものでなく、ドラマとか番組の中での歌、という位置づけで一捻りしている。
 だからこそ今回は選抜メンバー分だけしか制作されていないというのが残念です。アンダーメンバーの個人PVがないと聞いた時は、「40人のメンバーとクリエイターをマッチングさせ、外仕事と都合つけながら撮影日を確保する、というスケジュール調整がもはや困難になってるんじゃないのかな。乃木坂46が大きくなり過ぎてしまい、初志が貫徹できないくらいに身動きが取れなくなってしまったんだな」などと醒めた感想を抱いたのですけれども、実際に出来上がったものを観ると、やっぱり乃木坂46の個人PVってよいカルチャーだし、アンダーメンバー分も観たかったな、と思いました。

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乃木坂46 白石麻衣 『マジっ子まいやん』 - YouTube

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乃木坂46 与田祐希 『ピクニック』 - YouTube

『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」

 すみません、今日はただ『あいのり: Asian Journey』シーズン2エピソード2の話をします。エピソード1の話はないから唐突だし、エピソード3の話をするかも分かりません。エピソード2の話だけです。
『あいのり: Asian Journey』のシーズン1は2017年から2018年にかけて、地上波ではフジテレビ系列で、ネットではNetflixで全22話が放送配信されました。シーズン2では、前回でカップルになり切らなかったメンバーと新メンバーの計7名で、再びラブワゴンへ乗り込みアジアを旅します。

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  シーズン1ではベトナムミャンマー、タイ、台湾、マレーシア、シンガポールと東南アジア中心の旅程でしたが、今回はインドスタートで、予告では草原のゲルとかも映ってたので、内陸部が中心なのかもしれません。

オープニング

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 シーズン1の主題歌「せかいでいちばん」(井上苑子)が好きだったので(めっちゃ水野良樹節だとは思いますが……)、シーズン2も主題歌継続で嬉しいです。
 ちなみに、上記キャプチャは、本編では特に描かれていない、インドの宿屋での交渉と思われる場面ですが、こういうちょっとしたオフショットが旅情を誘うというか、海外旅行に行きたくなります。

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インドの通勤電車に乗る場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 恋愛に関係がないけれど、訪問した国を描くエピソードをちゃんと入れるところが、これまた旅をしている感じがして、いい。しかし、インドって未だにこうなの。あと、女性がこういう電車に乗るのは少し心配なところがある(この心配は残念ながら別の場面で現実のものになってしまう)。

トムがでっぱりんにボロクソに言われる場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 なんだろう、これ、恋愛じゃない関係性においての男女あるあるというか、口喧嘩が下手な男子が口喧嘩が上手な女子に立ち向かって返り討ちに遭うのって、当事者としてはたまったもんじゃないでしょうが、離れたところで見ていると、人間の断面がよく描かれた味わいのある場面。
 トムがでっぱりんに対して物申した内容のまとめが「お酒を飲んだ時のでっぱりんの博多弁は怖すぎる」なの、スタジオのベッキーが「小っちゃいんだよ~」のツッコミが笑う。
 あと、勇ちゃんがいい味を出しているのは、恐らく、現場で見ていたスタッフが「いい味出してるなあ」と感じた印象が、そのまま放送に現れているのだと思われる。

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 でも、最後にでっぱりんとグータッチで仲直りできるの、スタッフのサジェスチョンもあったのかもしれないけれど、トムの人柄も滲み出てる。

ダンススクールの場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 一行がダンススクールを訪れる。『マガディーラ』とかのダンスってこういう下地があるのかと思う。いや、インドのダンスって非常に裾野が広いんではないかと想像します。
 でっぱりんがDr.モリモリに褒められて調子乗ってるところに、トムがモリモリに「優しい」ってぼそっと呟くの、ギャグ場面として秀逸過ぎる。

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 でっぱりんがアキラとのカップル成立写真を燃やす場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 一度「あいのり」に出演すると、もう出番がなくなってもこうやっていじられ続けるの、なかなかだなと思う(そういうのを差し引けば、もちろん、笑える場面ではある)。

ラカンブの場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 ベッタベタだけど、やっぱり股間ポロリは笑ってしまう。これもお約束だけど、「キャー!」と言いつつ見てはいる。あと、インド人の笑顔がよすぎる。

ビーチでモアが痴漢される場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 インドのこういうダーティな側面を、声高ではないけれど、描写しているところも、厚みがある(TVというフィルターを通して観ているのでこういう他人事みたいな感想になってしまうのを、ご容赦ください。無論、本人の心情は察するに余るところがあります)。

勇ちゃんとユウちゃんが家族の話をする場面

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Netflix『あいのり: Asian Journey』シーズン2 エピソード2「口悪女と泣き虫男」より

 父親がいないことをさらっと伝えてさりげなくシンパシーを示すの、これ、勇ちゃんのコミュニケーション力というか、人柄が滲む場面だと思います。
 あと、毎話、東村アキコ先生のエンドカードが付くの、ゴージャスでよいなと思います。是非、続けてほしい。

余談

 以下、余談です。
 一般人がただ旅をするだけでTV番組として成立するわけがなく、当然、高度な演出が入っているわけです。

(1)キャラクターを引っ張り出すためのイベント設置

 エピソード2だけでも通勤電車乗車、ダンススクール、マラカンブ、ビーチ等スタッフが多数のイベントを用意していることが分かります。これらは、言ってみれば、メンバーの個性を引き出すために、スタッフが仕掛けた「網」のようなもの。
 通勤電車乗車はさして人物描写にはつながっていませんが、単純に場面として面白かったから採用された。ダンススクール、マラカンブ、ビーチは、結果的に勇ちゃんの不器用さ、モアのトラウマが引き出されたから採用された。
 その他、撮れ高がなかったから没になったイベントも少なからず存在していると推測されます(オープニングオフショットから推測可能)。
 ちなみに、そういったイベントなしにでっぱりんが個性を発露できているのは、本人の持ち味もあるのでしょうが、やはり「2回目」だからではないかと思います(あ、ループものっぽい言葉遣い……!)。

(2)イベントから引き出されたエピソードの再構成

 以前、シーズン1の「台湾編」を題材に具体的に説明しましたが、放送エピソードは、相当に実時系列を組み替えていると推測されます。
 今回エピソードの具体的な撮影順は自分の材料不足で分かりませんが、勇ちゃんに焦点を絞ると、「トムがでっぱりんにボロクソに言われる場面」と「マラカンブの場面」では勇ちゃんの作為なき愛嬌が、「ダンススクールの場面」では恋愛に対する不器用さが、「勇ちゃんとユウちゃんが家族の話をする場面」ではそれらを踏まえて勇ちゃんとユウちゃんが心理的距離を縮めるさまが描かれます。
 繰り返しますが、これらが実時系列上で本当にそのような順番で進展したかは分かりません。演出スタッフがシーズン2全体の展開を俯瞰した上で、視聴者が腑に落ちるように再構成したものです。逆にいえば、エピソードは提示される「順番が肝心」なのです。

 

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(3)場面そのものの演出

「トムがでっぱりんにボロクソに言われる場面」は笑える場面に仕上がっていますが、当事者であるトム、でっぱりんの双方が悪者になり過ぎないように演出スタッフが相当気を遣っていることが推測されます。
 冒頭でモアとでっぱりんが、トムが「あいのり2回目」であることを鼻にかけたような言動が気になる、と話をします。ここで実際のトムの言動がVTRで示され、視聴者も「まあ、確かに」と共感します(これ大事! テストに出るよ!)。
 女性陣がトムを呼び出す際、でっぱりんにCGで牙を生やしてコミカルさを強調します(イコール、シリアスさを減じようと演出陣が努力していることも窺えます)。
 女性陣は集団故か、必要以上にトムへ攻撃的な指摘をします。この「必要以上」なところが、今度は視聴者がトムへ共感を抱く要素となります(この時のトムの感情の流れは、スタジオへ戻ったあとにいとうあさこさんが少し説明しています)。
 この後のでっぱりんの言葉遣いは、東日本出身者にとってかなり強く感じられるだろうなというところですが、最終的にグータッチで和解することで、視聴者に安心感をもたらします(まあ、視聴者によってはでっぱりんのキャラクターが受け入れられないかも……ただ、物語演出上はここでクロージングしています)。
 この一連のくだりは、メンバーの感情の流れが視聴者に共感しやすいよう、説明的にならず、むしろメンバーの具体的な丁寧に言動を拾っていることが分かります。説明的でないため、スタジオメンバーの後付けの解説が効果を発揮しています。

 結局、この辺りってドキュメンタリーでもフィクションでもおなじような演出テクニックになるのではないかな、と思いました。

『search/サーチ』(アニーシュ・チャガンティ/2018)

 失踪した娘の行方を探す父親。そのすべての模様をPC画面で描き切ったサスペンス映画。
 監督は本作で長編デビューとなるアニーシュ・チャガンティ。出演はジョン・チョー、ミシェル・ラー、デブラ・メッシングら。

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 ※ネタバレしてます。

  まず始めにWindows XPのあの草原のデスクトップが表示されてるわけですね。え、今日日、XP? と誰もが思うところで、スタートメニューから奥さんのユーザーを作り、娘の幼稚園入園のフォルダを作成、写真を格納する。それから、娘のユーザーも作り、小学校入学やピアノ教室の動画が格納されていく。なるほど、XPなのは幼かった娘の成長を表現していたんだね!
 まるでAppleのCMのように軽やかなピアノのメロディと共に娘の成長がPC上で表現されていく。しかし、そこに暗雲が。あるメールを開くと、奥さんの血小板が減少しているというフレーズ。そこで夫婦はからだを鍛えるためにランニングを始める、という動画が流れる。奥さんは快方へ向かう。が、再び病気が再発。次の動画ではとうとうランニング中に倒れてしまう奥さんの姿が。
 娘のカレンダーに「お母さんの退院の日」という予定が追加される。その予定はドラッグで後ろ倒しされ、もう一度後ろ倒しされ、最後に娘はその予定を削除してしまう……

 この辺りまでがだいたい5分くらいだろうか、導入部となっている。面白いけれど、ネガティブに言えば、それこそAppleのCMでありそうというか、センスのあるCMディレクターとかでもやりそうなネタではある。

 さて、ここからが本編なのだけれども、まずね、お父さんの使っているPCがMacになっている。Windows派じゃなかったのかよ!(ちなみに、本作はソニーピクチャーズグループによる制作なのだけれども、昔、ソニーで制作した映画の登場するPCはすべてVAIOというのがあった。なんだったっけ……現在では、VAIO事業を切り離したからか、こだわりなくMacが登場している)
 Macなので、娘さんとはFaceTimeでTV電話をする。あと、さすがに主人公であるところのお父さんの表情や仕草を見せないで話を進行するのは無理と思ったのか、お父さんはTV電話をしていない時でも常時ウェブカメラをオンにしており、彼の挙動はすべてPC上に映し出される形になっている。でも、常時ウェブカメラオンって……
 娘の失踪も、夜中のPC上のFaceTimeの着信(お父さんは寝ているので取られない)で演出される。お父さんはやがて警察を呼ぶのだけれども、警察の捜査をPC画面上だけでいったいどうやって表現するんだろうと思っていると、「刑事のITリテラシーが高く、常にFaceTimeで捜査状況を報告してくれる」、「Youtubeでニュース映像を見ている体で屋外での捜査状況が分かる」といった手を使っている。
 最もポイントになるのは、「自分も捜索を手伝いたい」というお父さんに対し、刑事が「あなたは娘さんの交友関係を調べて」と返すところ。現代の交友関係=SNSなので、お父さんを部屋から一歩も出すことなく(お父さんがPCの前から離れてしまうと、作品のコンセプトが成立しなくなってしまうので)、娘のMacBookを開き、FacebookInstagramTwitterと交友関係を洗い出していく。すると、今まで知らなかった娘の生活があぶり出されていくのだった……恐らくこのくだりが本作の原初の部分ではなかったかと想像する。ちなみに、娘のTumblrを調べようとして、お父さんが分かんなくて検索ボックスに"tumbler"と入力してしまうの、芸が細かい。

 総じて、失踪した娘の知らなかった裏の顔、プロットのほどよいツイストと、お話自体はクラシカルな感じなのですが、あの手この手で、最初から最後までPC画面上でプロローグからエピローグまでを描き切った力業にはただただ感嘆です。フリー素材モデルから真相に気づくところも、あるあるからのどんでん返しって感じで、実によかった。

「ルーベンス展―バロックの誕生」(国立西洋美術館/2018)

 ピーテル・パウルルーベンス(1577~1640)はスペイン領ネーデルランド(現在のベルギー)の画家で、バロック絵画の代表的な存在。工房を設け多くのスタッフを使うことで大量の作品を世に送り出した。代表作として『マリー・ド・メディシスの生涯』、『レウキッポスの娘たちの略奪』などがある。
ルーベンス展―バロックの誕生」は、バロックの前の時代にあたるルネサンス期美術から影響をテーマに、欧米を中心とした様々な美術館のルーベンス収蔵作品を展示した、国立西洋美術館の企画展である。

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 ルーベンスルネサンスに影響を受けたというのは知識としては知っていたが、実際に一連の展示として眺めると改めて納得ができる。ルーベンスは20代の頃に故郷のアントウェルペンを離れイタリアで暮らした。その際にヘレニズム彫刻やルネサンス絵画等様々な先行美術の模写を行っていた。そのスケッチが展示されている。ルーベンスですら過去の名作からこれほど学ぼうとしていたのだから、いわんや我々をや、である。
 実際の展示から。
 1枚目はルーベンスの自画像(1623以降/ウフィツィ美術館)で、え、自画像借りられたの? とびっくりしたけれど、よく見たら「自画像の模写」だった。ですよねー。
『髭をはやした男の頭部』(ルーベンス/1609頃/ローマ国立古典美術館)は、解説によると、特定の人物の肖像画ではなく、モブキャラのバリエーションを増やすための習作とのこと。ルーベンスでもそういう練習するんですね。
アベルの死』(ルーベンス/1617/ボブ・ジョーンズ大学美術館)、元々はヨハネの死だったんだけど、あとで別の人が首から上と脇の犬を描き足して主題をアベルの死に変えてしまった、という解説を読んで「え?」と困惑する。
法悦のマグダラのマリア』(ルーベンス/1625~1628/リール美術館)。新約聖書に登場するマグダラのマリアを描いた絵画。キリスト死後の隠遁生活時に精神的昇天を何度も迎えたと言われる。タイトルの通り絶頂に達している感じがよく描けている。*1
『「噂」に耳を傾けるデイアネイラ』(ルーベンス/1638/サバウダ美術館)。ギリシア神話の英雄ヘーラクレースの妻、デーイアネイラを描いた絵画。デーイアネイラの胸が露出しており、画面右上からの光源に対して乳首にハイライト、左下に乳首の影が描かれていて、めちゃくちゃ気合入ってるなと思いました。
マルスとレア・シルウィア』(ルーベンス/1616~1617/リヒテンシュタイン侯爵家コレクション)。ローマ神話を主題にした絵画。タペストリーの下絵とのことだけれども、ザ・ルーベンスって感じの躍動感にあふれていて、よい。
『ローマの慈愛(キモンとペロ)』ルーベンス/1610~1612/エルミタージュ美術館)。古代ローマの物語を主題にした絵画。牢獄に捕らわれた栄養失調の父のために娘が母乳を吸わせる……って現代の視点から見たらド変態シチュじゃないですか(たぶん、17世紀時点でもド変態シチュだったのではないかと想像するが……)。
『エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち』ルーベンス/1615~1616/リヒテンシュタイン侯爵家コレクション)。ギリシア神話を主題にした絵画。これが今回の目玉の一つかな。大作で、いかにもバロック絵画、いかにもルーベンスという感じで、娘たち、赤ちゃんと蛇、犬、天使、老女、リアルな足の裏、乳房がたくさんついた女神の噴水、左にちらっといる鬼みたいな顔の像と孔雀?……と情報量も多く見応えがあります。
 日本の西洋絵画コレクションは印象派以降の作品が多いように思われ、このようにバロック絵画を集中して見られるのはよい機会だと思いました。また、個人的にルーベンスは好きなので、その点でも楽しめました。

 

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