ぶりだいこんブログ

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オーストリア・トルコ旅行2024年(3)ベルヴェデーレ宮殿、マリアヒルファー通り周辺

ベルヴェデーレ宮殿

 ホテル近くの電停Alfred Adler Straße(アルフレッド・アドラー・シュトラーセ)の前にある集合住宅。新しくて綺麗な感じ。皆さん、バルコニーを飾っているよう。

 トラムでベルヴェデーレ宮殿前へ。

 ウィーンの電停で時々見かけるはかり。20セントを入れると動くらしいが、なに?

 ベルヴェデーレ宮殿は、18世紀のオーストリア軍人プリンツ・オイゲンが建てた邸宅。彼の死後、ハプスブルク家の所有となる。傾斜の上に上宮、下に下宮があり、上宮内は「オーストリア・ギャラリー」としてグスタフ・クリムトを始めとしたオーストリア中心の絵画が展示されている。

 上宮の開館は9時だが、庭園にはその前から入場できる。
 庭園に一歩足を踏み入れると、傾斜の上から歴史地区が一望できる。「帝国の力」恐るべし。

 現地チケット売り場はGoogleマップで大変評判が悪かったので(笑)、KKdayで事前購入。
 上宮館内の「大理石の間」。名前の通り大理石がふんだんに使われ、豪華絢爛。「帝国の力」恐るべし。ちなみに、こうやって写真で見返すと、天井すぐ下の部分は絵なんですが、陰影で神々が実際にこちらを見下ろしているように見えますね。別に当時の人だって神が見下ろしていると思ったわけではないんでしょうが。

 早速、クリムトを見にいくけれども、有名な『接吻』の前でプロポーズみたいなのをしている男女がいて。まあ、いいけど……

 その後『接吻』の前だけが混み合い、まともな鑑賞は困難に。ルーヴル美術館の『モナリザ』状態。

 気を取り直して他の絵画を眺める。
 フリードリッヒ! ドイツロマン主義風景画の雄、カスパー・ダーヴィト・フリードリッヒじゃないか! 初めて見たぜ!

 イタリア象徴主義の画家、ジョヴァンニ・セガンティーニ。恥ずかしながら初めて知った。『悪しき母達』というタイトルで堕胎をテーマにしているそうで現代視点からするとあれだが、作風自体は耽美で印象的。『エルデンリング』の敵にいそう(ゲーム脳)。

 フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー。あざとめのドラマ風絵画で、割と好き。

 1階には中世からルネサンス期のキリスト教美術。なかなか貴重。

カフェレストラン・ワイマール

 トラムでSchottentor乗り換え。この電停も立体交差になっていてかっこいい。

 Spitalgasseで下車。なんということもない街並みだが、歩いていて心が洗われる。

 カフェレストラン・ワイマール。

 歴史地区から離れているためか昼時でも混雑しておらず、けれどもウィーンのカフェらしい佇まいがある。

 シュニッツェルを注文。豚か鶏か訊かれ、豚。2枚も来たがぺろりと。付け合わせのじゃがいもサラダも美味しい。

 まだいけそうなのでケーキとメランジェを頼む。「頼みたいケーキの名前は分かる? 分からなかったらショーウィンドウを見に行くといいよ」と言われ、店頭へ。

 どれもむちゃくちゃうまそうじゃねえか。だが、ここは初心に返りアプフェルシュトゥルーデルを。ホットかアイスか訊かれるのでホット。
 自分はマンガ『美味しんぼ』ですべてを学んだ男ですが、子供の頃、『美味しんぼ』44巻で初めてアプフェルシュトゥルーデルを知って、それからずっと食べてみたかったんですよね。

「アップル・シュトゥリューデルは食べました?」
「シュトゥリーデル? それ、ドイツ語ね。ドイツ菓子なんてださくてだめ、田舎菓子よ。」
「田舎菓子?」(『美味しんぼ』44巻P118より)

(相変わらずひでえ言いよう……もちろん、このあと大逆転するんですが……)

 昨日の美術史美術館で食べたのより断然美味しい。中はりんごとバターが渾然一体としており、外はぱりふにゃという感じ。

マリアヒルファー通り周辺

 ホテルへ戻って昼寝。このあとはややマイナーなところへ行きたいと思います。
 まずはホテルから歩いてKeplerplatz(ケプラープラッツ)へ。ちょっとした駅前商店街のような雰囲気。

 地下鉄へ乗る。

 カールスプラッツで下車。日差しが強く、暑い。マジョリカハウスの西脇を北上。

 Raimundhof(ライムントホフ)という、複数の建物の中庭を突っ切れるようなパサージュ風の階段通り。

 おしゃれ系のカフェもいくつかあり、ちょっとした観光地のよう。

 階段を登りきるとマリアヒルファー通りというウィーン随一の繁華街に出る。人出も多い。

 男二人が道端で粉のようなものを受け渡している。晩ごはんの支度中に塩が足りなくなったので貸し借りしていたのかもしれないが……二人は地下駐車場へ消えていった。見なかったことにしよう……
 さらに北上し、Adlerhof(アドラーホフ)というパサージュへ行こうとしたが、工事中らしく人通りがない。先程の光景もあり、無理せず別の道を行くことに。最後にSchottendurchhaus(ショッテンドゥルヒハウス)というパサージュへ行こうとしたがこちらも入り口付近が工事中で人通りがなかったのでパスする。

Lハイナー

 リング内へ移動し、シュテファン大聖堂の裏手にあるLハイナーへ。コンディトライといい、スイーツ専門のカフェ。かつてハプスブルク家御用達だったらしい。

 店頭でケーキを選んで注文してから着席するスタイル。

 どれも美味しそうだが、ここはエステルハーツィシュニッテンで。小菅陽子の『ウィーン菓子図鑑』によると、ハンガリー貴族エステルハージ家にちなんだケーキだそう。

 エステルハーツィシュニッテンは、ニコラウス1世の子孫にあたるハンガリーの外交官パウル・アントン・エステルハージ3世のために、20世紀初頭にブダペストの菓子職人が考案したケーキで、当時大人気となりました。(中略)矢羽根模様のアイシングが特徴の洗練されたケーキは、高貴なエステルハージ家を表しています。(『ウィーン菓子図鑑』より)

 バタークリームとアーモンドクリームのスポンジにアイシングが乗っている。めちゃ甘だが、食感、風味の違いがありおいしくいただける。

 シュテファン大聖堂前のマンナーへ。マンナーはオーストリアで定番のウェハースメーカーで、ここはその直営店らしい。観光客で激混み。お土産としてウエハースのファミリーセットを買う。

レバーケーゼ・ペピ

 晩ごはんは、レバーケーゼ。レバーケーゼはミートローフの一種、なのだそうな。ウィーン中央駅の地下にあるレバーケーゼ・ペピというチェーン店で、パンで挟んだレバーケーゼを持ち帰り。

 普通にうまい。

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