ぶりだいこんブログ

推理小説とか乃木坂46の話をしています。

乃木坂46「9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~1期生ライブ」

 乃木坂46の9thバスラ1期生ライブ観ました。なんの前置きも必要なく心の底から楽しい! と言えるライブでした。さいっこ~~~!!

 女性アイドルグループ「乃木坂46」は、CDデビューした2月に毎年「バースデイライブ」というのをやっており、基本的にそれまで発表した全楽曲をパフォーマンスしています。昨年は全200曲を4日間にかけて披露しましたが、今年は新型コロナウイルスの影響でソーシャルディスタンスを取る必要から全員集合のライブは2/23(火)のみ実施し、残りは1~4期生までの「期生別」ライブを開催することになりました。
 3/28(日)は2期生ライブ(事実上の堀未央奈さん卒業コンサート)、そして、第2弾の3/29(月)が、この1期生ライブ。なお、これらは新型コロナウイルスの影響ですべて配信のみです。

 セットリストはこちらを。

natalie.mu

 早速、順番に感想を書いていきますね。

 最序盤、制服のマネキン「会いたかったかもしれない」「指望遠鏡」君の名は希望は、1期生専用楽曲というわけでないです。しかし、串刺しで並ぶと強い1期生味を感じました。

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 続いて、メンバーがそれぞれ別のメンバーをフィーチャーして楽曲や演出を手掛けるメンバープロデュースコーナー。ここが最高でした。
 本当にどの演出も最高だったんですが、星野みなみさんプロデュースによる生田絵梨花さんの13日の金曜日はミュージカル女優生田さんが実は当世最強のアイドルの一人であることを証明した逸品。超可愛い。

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 松村沙友理さんによる和田まあやさんプロデュースは、ライブの定番「ガールズルール」のインド映画化という、クレイジーな、さすが松村さんとしか言いようがない発想。珍妙なストーリーに、珍妙なメンバーの恰好、わざわざこのために作り上げた思われるインド風の振り付け。表題時センターの卒業生白石麻衣さんもテレビの前で大爆笑していたことでしょう。*1

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 次は、お姉さん組と年少チームの逆転で、お姉さん組の人気楽曲の一つ「でこぴん」を年少チーム(飛鳥、和田、樋口、星野、生田)がパフォーマンスするという夢の演出に沸き立つタイムライン! 可愛い子のちょっと背伸びしてる感じが超可愛い!*2 

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 そこからは卒業1期生がセンターのインフルエンサー(白石さん・西野七瀬さん)、「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」井上小百合さん)、「Against」生駒里奈さん)、「ごめんね、スムージー中元日芽香さん、伊藤万理華さん、井上さん)を連打。オリジナルメンバー不在が逆説的に存在感を強め、卒業メンバーを含めた1期生の絆を表現する、という高度な演出技法に舌を巻きました。

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 ラストは原点に立ち返って、デビュー曲ぐるぐるカーテン。本当に綺麗な構成です。

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 これだけでも大満足だったのですが、アンコールは一転、後輩の楽曲を披露。
 最初は3期生の「思い出ファースト」。オリジナルは初々しさが特徴的ですが、本編のあとだと1期生9年間の「思い出」を自ずと想起させて、選曲センスが恐ろしいほどよい。
 続いて、2期生の「ボーダー」。さゆりんご軍団員寺田蘭世さんセンターの楽曲を、軍団長である松村さんが引き受けるところがまたよい。聴かせどころである大サビの「そのボーダーに縛られていたこと」、本来は伊藤純奈さんのパートですが、当然のように生田さんがカバー。
 そして、4期生の「I see...」。元々ご機嫌な楽曲ですが、既にテンションMAXの1期生がパフォーマンスした時の多幸感よ。

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 アンコールラスト、通常のライブだと「乃木坂の詩」で締めるのが定番なのですが、敢えてはずして「左胸の勇気」(1stシングル「ぐるぐるカーテン」のアンダー曲)にするのも、本編と呼応した鋭い指し手。

 さらにさらに、モバイル会員(ファンクラブ)向けの「アフター配信」では、これまた定番の大縄跳びで46回跳ぶことにチャレンジ。9年間活動してきて一度も達成できておらず、案の定今回も達成できないのですが、床に突っ伏して「あ~疲れた疲れた」とかぼやいたあと、唐突に「歌やります」と立ち上がって、「あらかじめ語られるロマンス」と、最近演じられることが少なくて寂しかった「ロマンティックいか焼き」をパフォーマンス。「ロマンティックいか焼き」といえば、「キラッ」と白石さん&松村さんがジェスチャーで作るハートですが、白石さんが卒業したあとはどうなるのかと思っていたら、敢えて引きのカットでした(なお、松村さんの相手は生田さん)。

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 乃木坂46はこれまで数々のライブをやってきましたが、意外性がありつつもメンバーの魅力を存分に引き出したシャッフルパフォーマンス、文脈に次ぐ文脈の嵐でありながらそれを声高に主張しないさりげなさなど、おなじメンバーにおなじ楽曲群であっても、選曲、曲順、楽曲とメンバーの組み合わせ、それから演出でこうも輝いて見えるのかと本当に驚きました。
 3/29(月)の16時半からという、年度末のド平日のドビジネスアワーにやるなんていったいどういう了見かと思っていましたけれども(そういうお前はなんでスタンバイしてたんだ、って仕事サボってたんだよ!)、むしろ、「コアなファンしか観ないだろう時間帯」に、「1期生のみのライブ」だったから、文脈の嵐、思う存分のお遊びができたのかもしれません(普段のライブは出演人数や視聴層の関係でどうしても最大公約数的にせざるを得ないのでしょう)。

 エモさ1万点、大爆笑100万点、可愛さ1億点、計1億101万点で、ぶっちぎりの過去最高ライブでした。

*1:強いていえば、『きっと、うまくいく』(ラージクマール・ヒラーニ/2009)でも『パッドマン 5億人の女性を救った男』(R・バールキ/2018)でもよいので、メンバーには本物のインド映画を事前に観ておいてほしかった。

*2:ただ、「でこぴん」リリース時のオリジナルメンバーより、今の年少チームの方が年上なんですけどね。
 オリジナルメンバー:深川21歳、白石20歳、松村20歳、橋本20歳、高山19歳
 今の年少チーム:生田24歳、樋口23歳、星野23歳、和田22歳、飛鳥22歳
当時の深川さんが21歳で、今の飛鳥さんが22歳って、ちょっと感慨深過ぎる……