ぶりだいこんブログ

推理小説とか乃木坂46の話をしています。

『〈賄賂〉のある暮らし 市場経済化後のカザフスタン』(岡奈津子/2019)

カザフスタン、という国は自分にとってほとんどなじみがない。知っているのは、中央アジアにある比較的面積の大きな国だということくらいだ。 カザフスタンは旧ソ連の構成国である。ソ連崩壊後の1991年に「カザフスタン共和国」として独立した。その社会では…

『未解決事件は終わらせないといけないから』(Somi/2024)

韓国のインディーゲーム開発者Somiによる推理アドベンチャーゲーム。2024年1月時点で対応ハードはPCのみ。Steamで配信されている。 引退した警察官が過去の未解決事件を思い出す。「犀華」という少女が行方不明になった。母親が慌てふためく一方、父親はなぜ…

『赤い糸 輪廻のひみつ』(九把刀/2021)

台湾映画『あの頃、君を追いかけた』(2011)の監督九把刀(ギデンズ・コー)の最新作。 ある日雷に打たれて死んだ石考綸は、再び人間として転生するため、恋愛を司る神「月下老人」となり、おなじく不慮の死を遂げた女性ピンキーとペアを組んで、人々の縁結…

『エレファントヘッド』(白井智之/2023)

アフリカゾウは脳内に百十億個のニューロンをもつことで、四千キロから七千キロの巨体を動かしている。人類はより小さなからだであるにも関わらず、アフリカゾウを上回る百十五億個のニューロンをもっているという。つまり、人類の脳にはまだ余力があるのだ―…

『破果』(ク・ビョンモ/2013)

65歳の女殺し屋を主人公にした異色の小説。仕事上のあるミスをきっかけとして、主人公爪角(チョガク)の周囲で不穏な事態が起こり始める。彼女は老いを自覚すると共に、殺し屋になった自身の半生を思い返すのだった―― 著者のク・ビョンモは1976年ソウル生ま…

『鵼の碑』(京極夏彦/2023)

人気推理小説「百鬼夜行(京極堂)シリーズ」の17年ぶりの最新作。昭和20年代の関東地方を舞台に、小説家の関口巽、探偵の榎木津礼二郎、刑事の木場修太郎、そして古本屋の京極堂こと中禅寺秋彦らおなじみの面々が、妖怪「鵼(ぬえ)」にまつわる怪事件へ巻…

シンガポール旅行2023年(4)チャンギ国際空港

チャンギ国際空港 帰国日。飛行機が午前11時で、3時間半前くらいには空港に着いていようと、まだ暗い内にホテルをチェックアウト(シンガポールの夜明けは7時過ぎ)。スーツケースを転がしラベンダー駅からEast West線でタナ・メラ駅へ。空港へ行く支線に乗…

シンガポール旅行2023年(3)リバーワンダー、シンガポール国立博物館、リトルインディア

ブギス 朝ごはんを食べにMRTでラベンダーの隣駅にあたるブギスへ移動する。日本で旅程を計画している時は徒歩10分ちょっとくらいに見えるから歩いて行こうと考えていたが、現地の蒸し暑さとバスの便利さを知ってしまった今はバス移動一択である。 ブギススト…

シンガポール旅行2023年(2)ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、チャイナタウン、アラブストリート、カトン

コピティアム ホテルはシンガポールMRT East West線のラベンダー駅近くにあるホテルボスというところ。普通の小奇麗なビジネスホテルで可もなく不可もなくという感じ。 ひとまず近所のセブンイレブンで「EZリンクカード」というシンガポールのSuicaみたいな…

シンガポール旅行2023年(1)シンガポールへ

旅の準備 2023年5月に新型コロナウイルス関連の日本帰国時の条件がなくなったので、海外旅行を計画した。 欧米は今はなんだかややこしそうなので、アジアにする。行ったことがなく、しかし、久しぶりの海外なので難易度の高くなさそうな国がいい。 というわ…

『おわたり』(タカハ劇団/2023)

高羽彩が主宰するタカハ劇団の公演。「おわたり」と呼ばれる風習が残る海沿いの小さな集落。海で死んだ者を鎮魂するというその祭りが行われる時、集まった人々の秘密が暴かれていくのだった―― 出演は早織、西尾友樹、田中亨ら。脚本、演出は高羽彩。 新宿シ…

『知能犯の時空トリック』(紫金陳/2012)

中国沿岸部の某市。恩義ある人物のため、物理教師が悪徳公務員たちを次々と死に追いやる。市公安局のエース捜査官が犯人探しの陣頭指揮を取るが、事件の裏には公務員たちによる数々の不正が潜んでいた―― 紫金陳は中国の推理作家。2007年にデビュー。2019年に…

『ノック 終末の訪問者』(M・ナイト・シャマラン/2023)

森のコテージで休暇を楽しむ家族の元へ、武器を持った四人組が現れる。四人組は言う、これから世界の終末が訪れる、回避するには家族の中の一人を選び、犠牲としなければならない、と――『シックスセンス』(1999)、『アフターアース』(2013)などで知られ…

『友が消えた夏~終わらない探偵物語~』(門前典之/2023)

志摩の岸壁に立つ洋館が焼け落ちた。内部から大学生グループの首を切られた死体が見つかった。解決済みと思われる事件だったが、被害者がボイスレコーダーへ残した記録を入手した探偵蜘蛛手は、隠された真相を推理する。一方、建設会社に勤める女性がタクシ…

『エゴイスト』(松永大司/2023)

エッセイスト高山真の自伝的小説を映画化。ファッション雑誌編集者の浩輔は同性愛者であることを隠さず東京で華やかに暮らしていた。浩輔はゲイの友人から紹介された龍太にパーソナルトレーニングを依頼する。二人はやがて付き合うようになるが、ある運命が…

乃木坂46 32nd選抜メンバー予想の答え合わせ

2023/2/19の「乃木坂工事中」で乃木坂46の32ndシングル選抜メンバーが発表された。 自分の事前の予想は以下の通りである。 予想 フォーメーションは4-6-8の18名で、弓木、璃果、柴田、岩本、筒井、清宮、早川、林 田村、梅澤、遠藤、鈴木、与田、久保、金川 …

乃木坂46 32ndシングル選抜メンバー予想

2023/2/12の「乃木坂工事中」で、乃木坂46の32ndシングルが2023/3/22に発売されると告知された。乃木坂46はシングル発売ごとに表題曲のパフォーマンスメンバーを選抜する。選抜メンバーは2/19の「乃木坂工事中」で発表されるという。 ブログは時代のログなの…

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(ジェームズ・キャメロン/2022)

2009年に公開され、当時の世界興行収入歴代一位を記録した映画『アバター』の続編。 前作にて、地球人から惑星パンドラの住人となったジェイク。彼はナヴィ族のネイティリと結婚し、三人の子を儲けていた。一方、パンドラの支配を企てる地球人たちが、その妨…

乃木坂46「アトノマツリ」ミュージックビデオ(林瑠奈/2022)

乃木坂46の31stシングル『ここにはないもの』のカップリング曲「アトノマツリ」は、メンバーである林瑠奈がミュージックビデオを作っており、これがとてもよかったのでちょっとびっくりしてしまった。 www.youtube.com アウトラインから紹介すると、2022年12…

『左様なら今晩は』(高橋名月/2022)

一人暮らしのサラリーマン陽平の部屋に、突如女の幽霊が出現する。やけに親しげに話しかけてくる幽霊を、陽平は「愛助」と名付け、徐々に打ち解けていくが―― 出演は乃木坂46の久保史緒里、萩原利久ら。監督は1996年生まれで、『正しいバスの見分け方』(2015…

『国際法』(大沼保昭/2018)

ロシアによるウクライナ侵攻に関連して「国際法」というキーワードを何度か聞いた。曰く、「原子力発電所への攻撃は国際法違反である」など。自分は国際法というものがよく分かっていない。そういう法律があるのか?(ないような気がするけどあるのか?) 国…

『すずめの戸締まり』(新海誠/2022)

宮崎県に住む高校生岩戸鈴芽は、偶然出会った青年宗像草太と共に、「後ろ戸」と呼ばれる、災害が生れ出る扉を封印する。しかし、草太は謎の子猫によって椅子に姿を変えられてしまう。鈴芽と椅子になった草太は子猫を追う旅に出る。その果てに行き着いた先は―…

乃木坂46 31st選抜メンバー予想の答え合わせ

2022/11/5の「乃木坂配信中」で31stシングル「ここにはないもの」の初パフォーマンスがあり、その後、2022/11/6の「乃木坂工事中」で乃木坂46の選抜メンバーが正式に発表された。 自分の事前の予想は以下の通りである。 予想 フォーメーションは4-6-8の18名…

『RRR』(S・S・ラージャマウリ/2022)

『バーフバリ』シリーズで知られるS・S・ラージャマウリ監督の最新作。英国支配下のインドを舞台に、使命をもった二人の男を描くアクション超大作。 W主演となるのはNTR Jr.とラーム・チャラン。ラーム・チャランは『マガディーラ 勇者転生』(2009)以来の…

乃木坂46 31stシングル選抜メンバー予想

2022/10/30の「乃木坂工事中」で、乃木坂46の31stシングルが2022/12/7に発売されると告知された。乃木坂46はシングル発売ごとに表題曲のパフォーマンスメンバーを選抜する。選抜メンバーは11/6の「乃木坂工事中」で発表されるという。 ブログは時代のログな…

『密閉山脈』(森村誠一/1971)

登山仲間の二人の男が八ヶ岳で遭難していた美女を救助する。女は恋に破れ自殺を図って山を訪れていたが、命を救ってくれた男たちに惹かれていく。三人は北アルプスへの登山旅行を計画するが、山上で惨劇が訪れる―― 森村誠一は日本の小説家。1969年に『高層の…

『天の敵』(イキウメ/2022)

菜食料理研究家として脚光を浴びる橋本和夫は、戦前に独自の食餌療法で名を馳せた長谷川卯太郎に似ていた。ジャーナリストの寺泊満はインタビューで橋本が卯太郎の親類でないかと指摘する。橋本はこう答える。自分は長谷川卯太郎本人で、今年122歳になる、と…

日帰りのアクア・トトぎふ他

半年ほど前に東海大学海洋科学博物館へ行って、水族館もいいなと思った。 buridaikon.hatenablog.com 次に行く水族館の候補として、ある程度規模があって、特徴があって、あと、混雑していないところがよいなと物色した。水族館の営業的には混雑していた方が…

『邪悪催眠師』(周浩暉/2013)

不可解な事件が起こった。ある者はでゾンビのように人へ噛みつき、またある者は鳩のようにビルから飛び立って死ぬ。やがてインターネットに流される予告。「私は世界一の催眠師であり、君たちの生死を操れる」。この邪悪な催眠術師に立ち向かうのは、龍州市…

『エルデンリング』(フロム・ソフトウェア/2022)

『ダークソウル』シリーズで知られる日本のゲームメーカー、フロム・ソフトウェアが製作した大作アクションRPG。『ダークソウル』シリーズの高難易度と操作感をベースに、オープンワールド化したことで話題になり、国内外で1,400万本を売り上げている。 大木…